「どの会社に頼むか」から考えると、たいてい失敗する
会社選びから入ると、比較サイトを何本も読むことになります。読み終える頃には、どこも同じに見えてくる。京都に限った話ではありません。
理由ははっきりしています。自社の課題が言葉になっていないと、相手の説明を評価する物差しがない。物差しがなければ、残るのは価格と担当者の印象だけです。
順番が逆なんです。決めるべきは相手ではなく、自分たちの現在地が先。ここを飛ばした相見積もりは、たいてい時間だけが過ぎていきます。
もうひとつ、正直に書いておきます。「京都のマーケティング会社おすすめ10選」のような記事は、その多くが支援会社自身の手で書かれています。掲載の順番が実力順とは限りません。私がこの記事で他社を並べないのは、そういう理由です。
依頼する前に決めておく5つのこと
ここから具体的に入ります。5つと言っても、どれも紙とペンがあれば30分程度で書けるものばかりです。専門知識は要りません。
相談を受けるとき、この5つが埋まっている会社とそうでない会社では、初回の打ち合わせの中身がまるで変わります。埋まっていれば、その日のうちに打ち手の話まで進められる。
- 1. 何を成果とみなすか|問い合わせが来ればいいのか、来店なのか、成約までなのか。ここが曖昧だと、報告書を見ても良し悪しが判断できません。
- 2. 1件あたりいくらまで払えるか|粗利から逆算して上限を出します。この上限がないと、高いのか安いのかを誰も言えません。
- 3. 埋めたいのは入口か、成約率か|問い合わせ自体が少ないのか、来ても決まらないのか。処方箋がまるで違います。
- 4. 社内で手を動かせる時間|担当者が月に何時間使えるかを正直に見積もります。ゼロならゼロと書いてください。
- 5. いつ判断するか|検証期間を先に切ります。区切りを決めずに始めると、やめ時を見失います。
外注・自社運用・ハイブリッドを比べる
5つが埋まったら、やり方を選びます。選択肢は3つ。全部外に出すか、自社で回すか、間を取るか。
どれが正しいという話ではありません。決め手になるのは、社内に手を動かせる人がいるかどうかの一点です。人がいないまま自社運用に踏み切ると、止まったまま費用だけが出ていきます。
| 比べる軸 | 外注する | 自社で回す | ハイブリッド |
|---|---|---|---|
| 費用の形 | 広告費の20%前後が一般的な相場 | 広告費とツール代のみ | 月額固定+レクチャー |
| 立ち上がりの速さ | 速い | 遅くなりやすい | 中くらい |
| 社内にノウハウ | 残りにくい | 残る | 残る |
| 必要な社内工数 | 月に数時間程度 | 月10時間程度は要る | その中間 |
| 向いている会社 | 担当者を置けない | 動ける人が社内にいる | 人はいるが経験がない |
京都の中小企業から相談をいただく中で多いのは、3列目のハイブリッドです。若い社員が興味を持っているけれど、任せきりにするには経験が足りない。この形なら、費用を抑えつつ社内に残せます。
自社で15年広告を回して分かった、予算が溶ける3つのパターン
ここは私の失敗談です。15年、自分の金で広告を出してきました。他人の予算ではないので、溶けたときは全部こちらの損になります。
だから覚えているんです。うまくいった話より、どこで溶かしたかのほうが鮮明で。京都の中小企業から相談を受けて「あ、これ昔の自分だ」と思う例は、だいたい次の3つのどれかでした。
- 反応が出る前に予算を増やした|手応えを感じて日予算を倍にした例では、良いキーワードと同じだけ悪いキーワードにも金が流れました。増やすのは、どれが効いているか分かってからです。
- 広告だけ直して着地ページを放置した|クリックは増えるのに問い合わせが増えない。直すべきはページ側でした。広告は連れてくるところまでしかやってくれません。
- 数字を見る日を決めていなかった|忙しさに紛れて放置した例では、気づいたときに数ヶ月分の請求が積み上がっていました。カレンダーに入れるだけで防げます。
逆に、うまく回った例も書いておきます。自社で運用していた不動産査定の広告では、問い合わせが平均して月10件前後だったところから、ピーク時には月300件を超えるまで伸びました。看護師求人の広告では、ディスプレイ広告だけで平均月60件ほどの応募を取れた時期もあります。
どちらも数字が動いたのは、広告の設定をいじったときではありません。「誰に何を言うか」を変えたときでした。ここは京都の中小企業でも同じだと思っています。
※ 上記はいずれも弊社が自社アカウントで運用した実績であり、お客様の広告代行実績ではありません。平均的な成果や再現性を示すものでもありません。看護師求人の例は媒体名が変わる前の運用で、当時と現在では管理画面も配信の仕組みも変わっています。
長岡京・京都のローカル企業が、広告よりMEOを先に見るべき理由
長岡京市で事業をしていると、商圏はだいたい車で20分から30分程度の範囲に収まります。京都市内まで足を伸ばしても、通える距離のお客さんが中心です。
この規模だと、検索する人の数そのものは多くありません。その代わり、検索した人が実際に足を運ぶ割合は高くなります。母数が少なくても濃い、ということです。
だから広告で母数を広げるより、Googleマップに出たときの見え方を整えるほうが、費用対効果を読みやすい。写真、営業時間、口コミへの返信。地味ですが、ここが効きます。
弊社の自社サイトで一番表示を取っているのも、広告関連ではなくMEO関連のキーワードでした。自分のサイトで試して効いたことしか、お客様にはお伝えしていません。具体的な手順は京都市・京都で勝つMEO対策ガイドにまとめています。
相談先を選ぶときに聞いておく質問
ここまで整理できていれば、あとは相手を見るだけです。専門用語を勉強してから臨む必要はありません。
代わりに、この4つを聞いてみてください。答え方で、実務をやっている相手かどうかがだいたい分かります。私が経営者仲間に伝えているのも、この4つです。
- 「うちの場合、最初の3ヶ月で何を見ればいいですか」|検証の設計を持っているかが出ます。「順位を上げます」だけで終わる相手は、測り方を持っていません。
- 「うまくいかなかった例を教えてください」|失敗を具体的に語れる相手は、場数を踏んでいます。成功例しか出てこないなら、経験が浅いか、都合の良い話だけ選んでいるかです。
- 「レポートには何が載りますか」|即答できるかどうか。中身を見せる気がある相手なら、その場でサンプルが出てきます。
- 「自社でやるとしたら、どこが大変ですか」|抱え込みたいだけの相手か、こちらの都合で考えてくれる相手かが分かれます。
よくあるご質問
京都の中小企業がマーケティングにかける予算はどのくらいが目安ですか?
月3万円程度から検証を始め、反応が出た施策に寄せていく進め方が現実的です。金額そのものより「何を測るか」を先に決めるほうが重要です。
広告運用代行の手数料は広告費の20%前後が業界の相場とされており、少額の場合は最低手数料が設定されていることが一般的です。ただ、いきなり大きな金額を投じても、何を成果とみなすかが決まっていなければ判断ができません。まずは月3万円規模で「問い合わせが何件、いくらで取れるか」を測り、数字が見えてから配分を増やすのが遠回りに見えて速い進め方です。
マーケティング会社に依頼するのと、自社でやるのはどちらがいいですか?
社内に手を動かせる人がいるかどうかで決まります。人がいないまま自社運用に踏み切ると、止まったまま費用だけ出ていきます。
自社運用は費用を抑えられますが、日々の調整・改善に時間が取られます。担当者が兼務で、月に数時間しか触れないのであれば、外注したほうが結果的に安く済むことが多くなります。逆に社内に人を育てたい意図があるなら、最初から自社運用を前提に伴走してもらう形もあります。どちらが正しいかではなく、自社の人員状況に合っているかで選んでください。
京都のマーケティング会社を紹介記事で比べていますが、選び方が分かりません
掲載順ではなく、自社の課題を先に言語化してから、その課題を扱った経験があるかで絞ってください。
「京都のマーケティング会社おすすめ10選」のような記事は、多くの場合その記事を書いた会社自身が上位に入っています。掲載の順番は必ずしも実力順ではありません。比較する前に、自社が困っているのは集客の入口なのか、問い合わせ後の成約率なのかを整理してください。課題がはっきりしていれば、面談の場で相手が的確に答えられるかどうかで判断できます。
長岡京市のような規模の地域でも、Web集客は効果がありますか?
効果はあります。むしろ商圏が限られる地域ほど、Googleマップ経由の来店・問い合わせが伸びやすい傾向があります。
全国を相手にする商材と違い、商圏が地域に限られる事業では、検索する人の数そのものは多くありません。その代わり、検索した人が実際に来店・問い合わせに至る割合は高くなります。長岡京市や京都市内で店舗・事務所を構えているなら、まずGoogleビジネスプロフィールの整備から着手するほうが、広告より費用対効果が読みやすくなります。